あと一品ほしいとき、漬けておくだけでできるものがあると助かります。
火を使う時間が短く、作っておけば冷蔵庫で待っていてくれる。暑い日ほど、そのありがたさを感じます。
特別な道具も、むずかしい手順もいりません。切って、漬ける。それだけで立派な一品になります。
今日は、わが家でよく作る漬けものと浸しもの、それから簡単なピクルスを紹介します。
漬けておくだけの一品が、夏の食卓を助けてくれる
暑い日は、できるだけ火の前に立つ時間を短くしたいもの。暑くて火を使いたくない日のごはんでも書きましたが、漬けものや浸しものは「涼しく作れて、涼しく食べられる」ありがたいおかずです。
もうひとつ嬉しいのが、酸味や辛みが食欲を呼び戻してくれること。夏バテで食欲がない日でも、さっぱりした小鉢が冷蔵庫にあるだけで、ごはんに手が伸びます。
考え方としては、箸が進む副菜。もう一品欲しいときの簡単おかずと同じです。メインを頑張らなくても、小さな一品があれば食卓は十分ととのいます。
トマトの白だし漬け
冷蔵庫にあると嬉しい一品です。
白だしを水で薄めて、湯むきしたトマト(またはミニトマト)を漬けて冷やすだけ。それだけで、トマトがじゅわっとだしを含んだ上品な味になります。
作り方
- トマトのへたを取り、反対側に浅く十字の切り込みを入れる
- 熱湯に10〜20秒ほどくぐらせ、冷水に取って皮をむく
- 白だしを表示どおりに水で薄め(少し薄めが上品です)、保存容器に注ぐ
- トマトを入れ、冷蔵庫で2時間以上冷やす
おいしく作るコツ
- ミニトマトは湯むきが面倒なら、つまようじで数か所刺すだけでも味が入ります
- 漬け汁はトマトがかぶるくらい。少なければ容器を小さくすると節約できます
- 大葉やみょうがを刻んで一緒に漬けると、香りが立ちます
残った漬け汁も捨てないでください。氷を入れて、そうめんのつけつゆにすると、トマトの酸味がきいた冷たいつゆになります。
なすのめんつゆ漬け
なすを多めの油で焼いて、熱いうちにめんつゆに漬けるだけ。
味が薄いと感じたら、しょうゆやみりんで調節します。冷蔵庫で冷やして食べると、暑い日でもさっぱり食べられます。
時間が経つほど味が染みるので、多めに作って翌日も食べられるのが嬉しいところです。
おいしく作るコツ
- 皮目に細かく切り込みを入れておくと、火が通りやすく味も染みます
- なすは油を吸うので、焼く前に切り口に薄く油をなじませておくと少ない油で足ります
- 熱いうちに漬け汁へ。冷めてからだと、味の入り方がまるで違います
- おろししょうがや小口ねぎを添えると、それだけで別のおかずの顔になります
なすに限らず、野菜は焼く・蒸す・漬けるくらいのシンプルな扱いがいちばんおいしいと感じています。そのあたりは野菜を美味しく食べる。シンプルな調理法と味付けのコツにまとめました。
きゅうりの辛子漬け・わさび漬け
きゅうりを塩もみして水気を絞り、辛子またはわさびと、しょうゆ・砂糖少々で和えて漬け込みます。
ピリッとした辛みが食欲を引き出してくれるので、食欲がない日でもこれがあるとごはんが進みます。夏の常備菜として重宝しています。
おいしく作るコツ
- きゅうりは板ずりしてから切ると、色よく歯ざわりもよくなります
- 塩もみのあとの水気は、思っているより強めに絞ってかまいません。ここで水っぽさが決まります
- 辛子・わさびは少なめから。ひと晩置くと辛みが立ってきます
- 子どもも食べる日は、辛みを抜いてしょうゆと少しのごま油だけでも十分おいしいです
同じ作り方で、キャベツ・大根・かぶ・セロリでもできます。冷蔵庫の残り野菜の行き先として、とても頼りになります。
基本の甘酢ピクルス
洋風のものが食べたい日は、甘酢ピクルスにします。漬け汁さえ覚えてしまえば、あとは野菜を変えるだけです。
漬け汁(作りやすい分量)
- 酢 100ml
- 水 100ml
- 砂糖 大さじ3
- 塩 小さじ1/2
- お好みで、ローリエ1枚・粒こしょう少々
作り方
- 漬け汁の材料を小鍋でひと煮立ちさせ、砂糖と塩を溶かして冷ます
- きゅうり・にんじん・大根・パプリカ・セロリなどを食べやすく切る
- かたい野菜はさっと湯にくぐらせ、保存容器に入れて漬け汁を注ぐ
- 冷蔵庫で半日ほど置けば食べごろ
酢の量は好みで加減してください。酸っぱいのが苦手な家族がいるときは、水を少し増やして砂糖を足すと食べやすくなります。
ちなみに白だし・めんつゆ・酢さえあれば、この記事の漬けものはほとんど作れます。わが家の台所に必ずあるものは「これさえあれば」な調味料に書いています。
いちばん簡単な、塩もみと塩昆布あえ
「漬ける」ほどでもない日は、これで十分だと思っています。
きゅうりやキャベツを切って塩をふり、少し置いて水気を絞る。それだけでも立派な浅漬けです。塩昆布とごま油を少し加えれば、もう味は決まります。
包丁を使うのも面倒な日は、ちぎったキャベツに塩昆布をあえるだけ。5分もかかりません。
夏野菜の焼き浸し(今いちばんのお気に入り)
漬物ではありませんが、今わが家でいちばん気に入っている一品です。
作り方
- ベーコンをカリカリに焼く
- 出てきた油で、かぼちゃ・なすなどの夏野菜を焼く
- 千切りしょうが・みりん・砂糖・酢・しょうゆ・鶏ガラスープの素を合わせた漬け汁に、焼いた野菜とベーコンを漬ける
ベーコンの脂で野菜を焼くのがポイントです。うまみが野菜に移って、味に深みが出ます。
酢が入っているのでさっぱりしていて、しょうがの香りが食欲をそそる。しっかり味なのに重くない、夏にぴったりの一品です。
冷やして食べても美味しいので、多めに作って作り置きにしています。
かぼちゃ・なすのほかに、ズッキーニ・パプリカ・れんこん・オクラでもおいしくできます。彩りのよい野菜を一種類足すだけで、食卓がぐっと華やぎます。
保存の目安と、夏に気をつけたいこと
漬けものは日もちするイメージがありますが、家庭で作るものは塩分が控えめなので、思ったより長くはもちません。
- 塩もみの浅漬け・塩昆布あえ:2〜3日
- めんつゆ漬け・白だし漬け:2〜3日
- 甘酢ピクルス:4〜5日
- 焼き浸し:2〜3日
取り分けるときは、必ず清潔な箸やスプーンで。食べかけの箸を戻すと、そこから傷みが早くなります。容器は熱湯をかけて乾かしておくと安心です。
夏場の扱いについては、夏の食中毒、気をつけていることに、保育園の調理場でやっていることをまとめています。
余ったときの、ちょっとしたアレンジ
食べきれずに残っても、姿を変えれば最後までおいしく食べられます。
- ピクルスを刻んで、マヨネーズと混ぜてタルタルソースに
- なすの漬け汁ごと、そうめんや冷やしうどんにかけて
- トマトの白だし漬けを刻んで、冷やっこや豆腐サラダの上に
- 焼き浸しを、ごはんにのせて即席のっけ丼に
- 汁気を切って、彩りの一品としてお弁当のすき間に
お弁当に入れるときは、汁気をしっかり切るのがコツです。定番のおかずはお弁当のおかず、これさえあれば困らない定番リストにまとめました。
使いきれずに残った野菜の扱いは、残り物をうまく使い切る。わが家の「もったいない」ごはん術もあわせてどうぞ。
漬けておくだけ、という気楽さ
漬けものや浸しものの一番いいところは、「作っておけば、あとは冷蔵庫にある」ことです。
食卓にもう一品ほしいとき、冷蔵庫から出すだけでいい。
食欲がない日でも、さっぱりしたものがあるとごはんが食べられる。
暑い季節ほど、こういう常備菜が心強い味方になってくれます。
張り切って何品も仕込む必要はありません。気が向いた日に、ひとつだけ。週末の作り置きをやめたら、むしろラクになった話で書いたとおり、無理のない量がいちばん長続きします。
ごはんと、汁物と、漬けものがひとつ。それで十分だと思うのです。一汁一菜で十分。品数を減らしたら、ごはん作りがラクになった

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